会長あいさつ
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長野県母子衛生学会 会長
中込さと子
信州大学医学部保健学科教授
長野県母子衛生学会のホームページをご覧いただき、ありがとうございます。
母子保健は、妊娠・出産や子どもの成長発達を支える営みであると同時に、女性がそれぞれの人生の中で経験する身体や健康の変化、家族や社会との関わりと深く結びついた分野です。思春期から性と生殖をめぐる経験を重ね、妊娠・出産を迎える人もいれば、迎えない人もいます。そのいずれにおいても、母子保健は、女性の暮らしや人生の文脈の中で重要な役割を果たしてきました。
近年、医療や保健の高度化が進む一方で、家族のかたちや価値観は多様化し、地域で子どもを産み、育てることの意味も変化し続けています。こうした時代において、母子保健に関わる私たちには、妊娠・出産期に限られない女性の健康や暮らしにも目を向け、女性のウェルビーイングという視点を含めて、実践や研究を考えていくことが求められています。
長野県母子衛生学会は1998年に設立されました。全国の多くの都道府県が「母性衛生学会」として組織されている中で、長野県では「母子衛生学会」という名称を掲げ、母親だけでなく、子ども、家族、そして地域全体を視野に入れた母子保健を大切にしてきました。助産師をはじめ、産婦人科医、小児科医、看護師、保健師、公衆衛生医、行政・教育関係者など、母子保健に関わる多様な職種が集い、実践と研究を共有してきたことは、本学会の大きな特徴です。
また、長野県は10の二次医療圏域それぞれが異なる地理的条件や人口構成、医療・保健資源を有しており、母子保健や女性の健康支援のあり方も地域ごとに様相を異にしています。本学会は、各圏域で積み重ねられてきた実践や工夫を持ち寄り、学び合い、次の支援につなげていく場でありたいと考えています。 本学会が、母と子を中心とした母子保健に加え、女性の健康や暮らしを含めた広い視野から、地域における支援のあり方を考え続ける場であり続けることを願っています。会員の皆さまはもちろん、母子保健に関心をお持ちの多くの方々にとって、学びと交流の場となれば幸いです。